2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

暑い日が続きますが、皆様におかれましてはご清栄のことと拝察します。 手塚貴晴・由比さんからオープンハウスのお誘いをいただき、新作である横浜市の大倉山アソカ幼稚園を拝見しました。 お二人のお人柄が反映されたかのような素直で爽やかな建築でした。 …

時は永遠の影である。 プロティノス

「西田哲学演習(昭和36-37年)」 西谷啓治著作集第14巻 創文社 1990 よくわかる西田哲学といった感じだろうか。「働くものから見るものへ」、「左右田博士に答ふ」、「場所」の三章からなる構成である。西田幾多郎の初期の著作『善の研究』でも感じられるこ…

「自然について」 西谷啓治著作集第14巻 創文社 1990 近代思想ではたとえばジャン・ジャック・ルソーの「自然」概念とエドマンド・バークの「自然」概念は対照的に使われているのではないかとさえ思えるのだが、いくつか抜書き。 「その反動としてルソーが出…

アンドリュー・リーチのいるクイーンズランド大学でディレクターを努めているジョン・マッカーサー(John Macarthur)というのは、たしかむかし『アッサンブラージュ(Assembalage The MIT Press)』誌でピクチャレスク論を書いていて、それがまたマーク・ウィグ…

晩年の『ベネチアとそのルネサンス(Venezia e il rinascimento)』はタフーリの著作で最も内的に複雑であったと、リーチは述べる。タフーリ自身の言葉によれば「あらゆる規範的歴史に反対する」という野心的な著作であり、また「ヒストリオグラフィー批評の手…

「これらの諸論文はコーリン・ロウとマンフレッド・タフーリのあいだに一つの位置を占めようという試みであるとも議論できるかもしれない。彼らのあいだに隔たりがあるのは疑いないことだが、私の仕事はタフーリの歴史性から隔たった文脈に、時代精神に対す…

そんなタフーリに「計画としての歴史」という論文があるという。アンドリュー・リーチのマンフレッド・タフーリ論第二部最終章(実質的な最終章)のタイトルは「計画の独自性(The Solitude of the Project)」と名づけられ、ここで著者はドイツの美術史家ボ…

イコノグラフィーやイコノロジーがあるように、ヒスリオグラフィーやヒストロロジーがある。ヒストリオグラフィーやヒストロロジーがしっかりしていない場合、歴史家は単なるイデオローグか与太話ヲヤヂということになろう。 アドリュー・リーチ(Andrew Leac…

Georg Dehio. Ein deutscher Kunsthistoriker作者: Peter Betthausen出版社/メーカー: Deutscher Kunstverlag発売日: 2004/07メディア: ハードカバー クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見るHandbuch Der Deutschen Kunstdenkmaeler: 1914作者: Geo…

雑誌『A+U』臨時増刊号がBIMの特集をやっている。BIM(Building Information Modeling)は三次元CADの一つで、設計作業と設計情報を三次元仮想空間で一括管理するというもの。ページにはアメリカの組織事務所が並び、ゲンスラーの名前も見える。 ゲンスラー…

感受性・史 (the history of mentality) は、アナール派 (the Annales, Annales school) から来ていたのか。ふむふむ。

先週のイージス艦きりしま(艦長が高校時代の同級生だったので)に続き、今週末も「横浜に来い」と言われ、ふたたび横浜に行く。今回は第53回ベネチア・ビエンナーレの報告会。横浜は開港150周年博覧会にくわえ、花火大会の週末とあり、結構な賑わい。 報告…