このブログは個人的な「レビューその他」であって日記ではないので、どなたとお会いしたとかそうしたことは基本的には書かないのですが、しかし印象に残っているお話はけっこうあって、ちょうど1年前にある方にお会いしたときのこと、覚えているところで勝手に書かせていただくと


「(ある案件について)それで松畑君は紀伊国屋文左衛門になろうとしとるのかね」
「われわれが子供のころは貧しかったなぁ。農家の手伝人は1年米5俵で買われてきた。5俵だぞ。電気がなかったので天の川がくっきり見えた。東京から来た友人がここには天の川があるんだって驚いていたが、いやあるんじゃなくて見えるんだっちゅうに」
「人は歳をとると保守的になるものだ。長い時間をかけて得た家族や友人に囲まれて居心地のいい場所ができると、それを変えようとはもう思わなくなる」。


いいお話でした。以下は個人的な与太話。
郷土史の本などを読んでいると、20世紀に入ってかなりたっても19世紀的な光景は残っていたのですね。なぜ近代化(機械化)が希求されたか。ひとつには「きつい労働から逃れたい」という動機があったように見えます。